ネットワークパブリッシングの採用によるクオリティアップと業務効率化を実現

光村図書出版株式会社（本社：東京都品川区、代表取締役社長：常田寛）は、教科書の編集・製作業務において、株式会社ビジュアル・プロセッシング・ジャパン（略称：VPJ、本社：東京都渋谷区、代表取締役：三村博明）が提案・販売を行うエンタープライズコンテンツマネジメントシステム“WoodWing Enterprise” を導入しました。
同社では、まず１教科・15名ほどで試験的に運用を行い、翌年度から本格稼働を開始しました。既に小・中学校各５教科、高等学校２教科の教科書・副読本・学習指導書が本システム上で製作され、現在も2013年以降に発行される予定の教科書・学習指導書の製作が進んでいます。本システムは、編集部及び社外協力会社の100名を超えるユーザーに使用されています。本システムが提供するネットワークパブリッシングの採用により、編集・製作工程における負荷が軽減され、効率的な製作環境と情報の一元化が実現されました。これらは、教科書をはじめとする発行物のクオリティ向上につながっています。

システム導入以前、同社編集部は編集・製作工程における煩雑な事務作業に悩まされていました。レイアウト用テキストデータや画像データの作成、CD-ROMやMOで行われる誌面・素材データの受け渡し、データ差し替えのたびに行われる全面照合などの業務です。このような事務作業に圧迫され、教科書の品質を向上するための推敲時間が十分に確保できないという課題がありました。同社ではこの課題を解決するために、WoodWing Enterpriseを導入しました。
同社は、本システムを用いて、デザイナーが製作したAdobe InDesignをベースに、Adobe InCopyを用いて編集者が校正し、組版会社が細部を調整するというワークフローを構築しました。ネットワークパブリッシングの仕組みを用いることで、CD-ROMやMOによるデータの受け渡しは不要になりました。さらに、マスターファイル上で編集者が直接文章を修正できるため、簡単な校正作業は外部協力会社を介さずにできるようになり、従来5、6回発生していた入稿作業が2回まで減少しました。編集・製作工程における作業負荷を軽減することで、業務の効率化を実現し、教科書の品質向上に注力できる効率的な製作環境を実現しています。
“WoodWing Enterprise”は、ワールドワイドで24,000シート以上の導入実績を持つエンタープライズコンテンツマネジメントシステムです。本システムを用いることで、編集者やデザイナーなどのスタッフはネットワーク上で並行して誌面制作を行うことができます。全ての作業は定められたワークフロー上で行われるため、作業ミスも少なく、各製作媒体のステータス管理も容易に行えます。同社では、今後本システムを用いたデジタル教科書の作成も視野に入れ、運用を進めていく予定です。

### 光村図書出版株式会社について ###

昭和 24 年の創立以来、60 年以上に渡り、小学校・中学校・高等学校の教科書を中心に本作りを進めてきました。根底には、常に子どもたちの視点に立って、斬新で楽しい教材、自然に力が身につく教材を発掘し創造し続けていきたいという思いがあり、近年は「デジタル教科書」の開発にも意欲的に挑戦しています。光村の教科書で学んだ教材を一つでもいいから覚えていてほしい、大人になったときに子どもたちに伝えていってほしいという願いをもって、日々、教科書作りに励んでいます。