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CIERTO

CIERTO DAMの導入実例紹介〜動画利用業務95%削減!

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はじめに

前回は弊社のデジタルアセットマネジメントシステム、CIERTOの運用開始までの流れについて簡単にご説明しました。
今回は、動画配信をするお客様の動画管理および利用を目的としたCIERTOの導入に焦点を当て、導入時に発生した課題とその解決法を具体的な事例を交えて紹介します。また、導入によって得られた投資対効果についても具体的に数値を交えて紹介します。読んでいただいた皆様に役立つよう簡潔にまとめておりますので、最後まで読んでいただければ幸いです。
前回の記事をまだ読んでいない方はこちらから見ることが出来るのでぜひご覧ください。

01 . CIERTO導入の発足

01-1 業務背景

今回CIERTOを導入した企業は、年間600本以上の外部セミナーを実施しており、これらのセミナーを効果的に再利用するために、動画を積極的に活用しています。セミナーは、時期を変えての再開催や限定配信を目的として動画化され、これによりセミナーのリーチと影響力を拡大しています。動画制作は自社及び外部企業が作成しており、複数のワークフローと担当者が関与しています。これにより動画の完成物の管理が複雑化しており、効率的な管理方法の必要性が高まっていました。また、社内では動画利用に関して厳格なルールが設定されており、これが動画管理と利用の業務に一層の課題を加えていました。

01-2 導入前課題

CIERTOの導入前、動画管理に関して利用者と承認者の双方に大きな課題がありました。
・利用者
利用者は動画データの取得に多くの工数を使っていました。管理部門が作成したセミナー一覧表に記載されている動画のタイトルや概要のみの情報から必要な動画を見つける必要があり、選択した動画については、メールにてセミナー開催日を記載した上で提供依頼を行わなければならず、これが迅速なデータ取得を妨げる要因となっていました。また、動画のプレビューができなかったため、実際には不要なデータをリクエストしてしまうこともありました。
・承認者
動画の提供依頼が大量に発生することによる負担が大きな問題でした。動画それぞれには異なる利用期限が設定されており、セミナー開催日と利用期限を比較し、承認する必要がありました。また、誰がどのデータを使用しているか、利用状況を管理する必要もありました。

図版01

01-3 導入目的

CIERTOを導入することで、動画管理の効率化と利用申請フローの簡素化を目指したいと思い、具体的には、以下の目的を達成したいと考えました。

  • ①利用期限管理の自動化
     利用期限の管理を自動化し、承認者の負担を減らすようにする。
  • ②利用申請フローの簡易化
    動画の利用申請と承認を簡単かつ迅速に行えるようにする。
  • ③誤った動画の利用申請の削減
    動画の内容を事前に確認できることで、必要なデータをより迅速かつ正確に選択できるようにする。
  • ④その他データ管理の強化
     動画以外の社内データ管理や校正業務にもCIERTOを活用し、全体的な業務効率を向上させる。
  • これらの目的を達成するためにCIERTOの導入を決めました。
    ※本記事では動画の利用業務にのみ焦点を当てて説明をします。

02 . CIERTO利用方法

CIERTO導入によって、動画の利用管理が容易になりました。以下で具体的な利用方法と達成した導入目的を記載します。

02-1 オートメーション機能

利用可能動画と期限切れ動画を分けて管理し、利用期限が過ぎた動画は自動でアーカイブフォルダに移動するようにしました。これにより、①利用期限管理の自動化を実現できました。

02-2 ダウンロード通知機能

動画ダウンロード時に自動でメール通知し、誰がどの動画をダウンロードしたかを把握できるようにしました。また、それらの情報はCIERTO上にも保存がされているため、以前必要だった動画利用申請、利用管理工数を削減しました。元々の利用申請フローは、誰がデータを利用しているかを把握するためとデータの利用期限内か確認するために存在していたため、2.1のオートメーション機能と合わせ、②申請フローを完全になくすことができました。

02-3 データの検索とプレビュー

CIERTOでは、事前に運用に合わせて設定された属性値としてのメタデータの入力が可能です。これにより、動画データの検索が格段に容易になります。この機能により、メタデータを使って検索された動画をプレビューで確認し、必要なデータを迅速かつ正確に取得することで、③誤った動画申請の削減ができました。

図版01

03 . プロジェクト中の課題とその解決策

03-1 CIERTOアプリケーション設計中の課題/解決

・課題
メタデータを誰がどうやって入力するか、CIERTOを利用する上で今までになかった業務が発生し工数が増えないよう検討する必要がありました。
・解決策
CIERTOではcsvまたはExcelファイルを用いてメタデータのインポートが可能です。元々提供依頼用に使用していた動画の一覧表をCIERTOにインポートできる形に変えることで、同様の工数でメタデータのインポートが可能になりました。また、メタデータを入れたことにより、検索性が向上し、業務改善に繋がりました。

03-2 プロジェクト進行の課題/解決

・課題
本プロジェクトは多岐にわたるステークホルダーが関与することが大きな課題でした。具体的には、他社3社とプロジェクトチーム外の部署2部署がデータ登録フローとデータ利用業務に関わっていました。これらの多様な関係者の調整に時間がかかり、業務確認や運用テストのスケジュール組立てが困難になっていました。
・解決策
プロジェクトWBSを事前に作成し、全関係者への早期通知とコミュニケーションを強化しました。これにより、業務フローの詳細確認や運用テストのスムーズな調整が可能となり、プロジェクトの進行が円滑になりました。

03-3 リリース時の課題/解決

・課題
CIERTOの利用浸透をどのように行っていくかが大きな課題でした。新システムの導入に対する理解不足や抵抗感をどうやって抑えるかが重要でした。
・解決策
この課題に対処するために、以下のような具体的な施策を実施しました。

  • ①社内説明会および運用テストの実施
    実際の業務に携わる社員を集めて説明会および運用テストを実施し、CIERTOの利用に対する理解と受け入れを促進しました。これにより、システムの実用性と効率化の利点が直接的に示され、社内の支持を得ることができました。
  • ②利用マニュアルの作成
    利用者がシステムを簡単に理解できるよう、運用に沿った利用マニュアルを作成しました。
  • ③他社との連携フローの維持
    他社へCIERTOを浸透させるのは社内に浸透させるよりも遥かに難しく、また業務提携の範囲が変わることは望ましくありませんでした。そこで今回の導入では他社との連携フローでは業務の変更を必要最低限にし、CIERTOの導入が他社に及ぼす影響を最小限に抑えました。

04. 導入効果

3.1章に記載したように既存の有効活用出来る業務はそのままCIERTO業務に踏襲し、かつ 「申請フローの削減」「検索性の向上」「利用期限管理の自動化」を通じて動画利用管理業務を95%削減することに成功しました。

図版03

おわりに

本記事では、動画配信を行うお客様の動画利用管理を目的としたCIERTOの導入に際して直面した課題、その解決策、および導入によって得られた具体的な効果についてご紹介しました。CIERTOを利用することで、動画管理業務が大幅に効率化され、作業時間の削減、エラーの減少、チームの生産性向上といった多くのメリットが実現しました。

VPJでは今回ご紹介しました動画の管理だけでなく、画像やPDF、PowerpointやExcelといったofficeファイル、PhotoshopなどのAdobeファイルなど様々なコンテンツ管理やコンテンツ制作を支援するシステムを提供しております。
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