AIでバナー作成するには?生成AIの活用メリットと効率的な使い方

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SNSやECの普及、オンライン販促の多様化により、企業はこれまで以上に多くの販促バナーをスピーディーに制作・展開することを求められています。 一方で、「限られたリソースの中で、いかに効率的に、高品質な、大量のバナーをつくるか?」という課題は年々深刻化しています。本コラムでは、そんな制作現場の課題を整理しながら、生成AIとDAM(デジタルアセット管理)を活用することで実現できる新しい制作ワークフローについて解説します。 「作るだけ」で終わらない、作って・活かして・再利用する時代に向けて、制作体制の最適化を考えるヒントになれば幸いです。

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1. バナーの種類が増えている制作現場の課題

1-1. バナーは「1商品=1枚」ではない時代に

かつては、新商品やキャンペーンごとに1枚のメインビジュアルを制作すれば十分だったバナー制作も、今やそうはいきません。
Instagramのフィード・ストーリー、LINEの配信バナー、YouTubeのサムネイル、さらには楽天やAmazonなどのECモール用、店頭POPやWeb広告まで…1商品を訴求するだけでも、用途や媒体ごとに多くのバナーが必要とされています。さらに、ターゲットごとに訴求軸を変えたり、時期や地域によって言い回しやデザインを調整したりと、「出し分け」が当たり前の時代になっています。
その結果、1商品あたり10枚以上のバナーが必要になるケースも珍しくありません。

1-2. 制作時間・コストが右肩上がりに

バナーの種類やバリエーションが増えれば、その分だけ制作にかかる時間とコストも確実に増加していきます。特に、媒体ごとに求められるバナーサイズやレイアウトが異なるため、同じ訴求内容でも複数のサイズやデザインパターンを用意する必要があるのが実情です。制作担当者は、まず商品画像やキャンペーン素材の中から使えるビジュアルを探し出し、それに合わせてキャッチコピーを考え、各媒体に応じたデザインを作成します。
さらに、完成したバナーは社内外の関係者とのチェック・修正・承認といったプロセスを経なければなりません。とくに、SNSやWeb広告では短サイクルで大量のクリエイティブが求められるため、「作っては直し、作っては差し替える」という負荷の高い業務が日常的に繰り返されています。
こうした積み重ねが、結果的に制作チームの慢性的なリソース不足や納期の圧迫を引き起こしているのです。

1-3. 制作現場の“あるある”が引き起こす非効率

バナー制作の現場では、制作工程そのもの以上に、周辺業務の煩雑さが非効率の温床になっていることも少なくありません。た例えば、「以前使ったバナー素材の保存場所が分からない」「別チームでも似たようなバナーを並行して制作していた」「直前の差し替えが間に合わなかった」「社内確認が遅れて配信が遅延した」といった事例は、どの制作現場でも珍しくないでしょう。これらの問題の多くは、素材や情報が分散していたり、管理ルールが曖昧だったりすることが原因です。
また、制作物の再利用がうまく行われず、似たようなバナーを何度もゼロから作っている現場も少なくありません。

つまり、バナー制作の現場では「制作すること」そのものよりも、“必要な情報がすぐに取り出せない”“共有・管理がうまく機能していない”という構造的な課題が、目に見えないロスを日々生み出しているのです。

2. 生成AIが変えるバナー制作の現場

2-1. テキストもビジュアルも自動で。制作スピードが圧倒的に加速

生成AIの最大の特徴は、「言葉」と「画像」を同時に自動生成できる点にあります。
例えば、「〇〇という新商品のキャンペーン用に、30代女性向けの親しみやすいデザインで、夏らしい爽やかな印象に」というようなプロンプト(指示)を与えると、AIはその意図に沿ったキャッチコピーや説明文、さらには背景画像や商品構成に合うレイアウト案まで自動で出力してくれます。

従来であればライター・デザイナー・ディレクターの分業によって数日かかっていた作業が、数十分〜数時間で完了することも珍しくありません。 特にスピードが求められるSNS広告やタイムセールなどにおいては、この迅速性が大きな武器になります。


生成AIへの指示出しに役立つプロンプト例

  • 夏の新作サンダルの場合:「軽量で歩きやすいスポーツサンダル、20代男女向け、青空とビーチを背景に、活動的で爽やかなトーン」
  • 高級スキンケアの場合:「植物由来のエイジングケア美容液、30代後半女性、ホテルの洗面台、朝の柔らかな光、透明感と高級感のある描写」
  • 期間限定セールの場合:「最大50%OFFの冬物クリアランスセール、赤と白を基調にした力強い配色、賑やかなショッピングモールの雰囲気、インパクト重視」

これらの例のように「何が(商品名)」「誰に(ターゲット)」「どこで(背景)」「どんな風に(トーン&マナー)」を具体的に指定することが、精度の高い画像を生成するための鍵となります。


2-2. 多バリエーション展開やA/Bテストにも柔軟に対応

バナー制作では、「どの訴求軸が効果的か?」を確かめるためのA/Bテストが日常的に行われています。生成AIは、こうした複数パターンのコピーやデザインを短時間で大量に作成できるため、クリエイティブの精度向上にも寄与します。
例えば、同じ商品に対して以下のようなバリエーションを簡単に展開可能です。


訴求軸・ターゲット別の具体的な指示(プロンプト)の構成例

  • 利便性重視(ビジネス層向け):「ワイヤレスイヤホン、駅のホームで通勤中の男性、ミニマルなデザイン、機能性を強調するシャープなライティング」
  • デザイン重視(若年層向け):「ワイヤレスイヤホン、カフェでくつろぐ20代女性、パステルカラーのファッション、SNS映えする柔らかい自然光」
  • 価格・お得感重視(主婦・主夫層向け):「ワイヤレスイヤホン、リビングで家事の合間に使う様子、親しみやすい暖色系の配色、期間限定の割引情報を強調するレイアウト」

このように、固定のメイン商品に対して「背景」「人物の属性」「視覚表現」といった要素を組み替えることで、一度に複数のターゲットに向けた案を柔軟に生成できます。この手法により、従来は膨大な時間がかかっていた多角的な検証も、数分で準備が整うようになります。

2-3. 生成AIが制作担当者の役割を変える

生成AIの導入によって、制作担当者の役割にも変化が訪れています。
従来は“作ること”に時間の大半を費やしていた現場が、AIの補助によって“選ぶ・整える・判断する”というディレクション業務へと比重が移りつつあるのです。

AIが生成した膨大なアウトプットの中から、ブランドのトーン&マナーに合致しているか、情報の優先順位が正しいかを評価・選択する能力が求められます。指示を出す際は、抽象的な言葉を避け、具体的な構成要素や色の指定を行うことで、AIの精度を最大限に引き出すことが可能です。クリエイティブの最終判断を下すディレクターとしての視点が、今後の現場ではより一層重要になるでしょう。

2-4. AI活用が進むほど、アセット管理の重要性が増す

AIによる大量のバナー生成が可能になると、その成果物をいかに管理し、再利用するかが運用の課題となります。
作成された膨大なファイルを無造作に保存するのではなく、どの訴求が効果的だったのかというデータと共に整理する考え方が不可欠です。過去の優れた生成物を資産として蓄積し、必要な時にすぐ取り出せる環境を整えることで、二重制作を防ぎ、さらなる効率化が見込めます。AI活用の恩恵を享受し続けるためには、次章で紹介する正確な素材管理とアセットの整理体制の構築がセットで必要です。

3. 生成AIを効果的に活用するための情報管理の重要性

3-1. 出力の質は“入力の質”で決まる

AIから期待通りの出力を得るためには、指示の基となる情報の精度を高める必要があります。具体的には、商品名やターゲット層だけでなく、価格帯、利用シーン、解決したい悩み、ブランドの禁止事項といった詳細な情報を組み合わせたプロンプトを準備します。例えば「高機能化粧水、40代乾燥肌、潤い持続、高級感のある紺色を基調に」といった具合です。このようにAIに与えるべき情報を明確に構造化することで、修正の手間を減らし、実用的なクリエイティブを迅速に取得できます。


成果を左右するプロンプトの出し方と指示のコツ

プロンプトを作成する際は、まず全体像を定義し、次に細部を詰めていく「具体的→抽象的」の順で組み立てるのが効率的です。特に「商品特性」「ターゲット」「トーン&マナー」の3要素を明確に含めることで、AIは文脈を正確に理解し、ブランドイメージを損なわない高品質なバナーを安定して作成できるようになります。


3要素を網羅したプロンプト作成例

「【商品特性】高機能な防水加工を施した本革のビジネスシューズについて、【ターゲット】30代の営業職で外回りが多い男性に向けて、【トーン&マナー】信頼感と誠実さが伝わる紺色を基調とした、シンプルで清潔感のあるレイアウトで作成してください。」

構成要素 具体的な指示内容 要素の重要性
商品特性 独自機能、価格、期間限定、実績数値 購買意欲を高める核となる情報を伝え、競合との差別化を明確にするため。
ターゲット 年齢層、性別、趣味、抱える悩み 誰に届けるべきかを定義し、AIに適切な「共感」や「ベネフィット」を提示させるため。
トーン&マナー 色指定、書体、密度、雰囲気 ブランドの世界観を一貫させ、心理的印象(信頼感や期待感)を操作するため。

3-2. 必要なのは「正確で整った素材データベース」

生成AIの出力精度を高め、制作ワークフローにきちんと組み込んでいくには、まず正しい素材が一か所に整理されている状態が必要です。

例えば、以下のような素材管理が整っていることが理想です。


  • 商品画像に対して「商品名」「カテゴリ」「シーズン」などのタグ情報が紐づいている
  • 各商品にひもづくキャッチコピー候補やキャンペーンコピーがまとめて管理されている
  • 使用NG画像や期間限定素材など、利用ルールも明示されている
  • 商品が更新された場合、古い素材が自動的に非表示になるなどの仕組みもある

このように、生成AIが安心して使える“情報の土台”が整っていなければ、AI活用は業務改善どころか逆に混乱を生み出してしまう恐れすらあるのです。

3-3. 管理がバラバラだと、AI活用が「属人化」してしまう

実際、多くの企業では「素材は誰かのPCに保存されている」「キャンペーンの文言はメールの中」「最新版がどれかは毎回確認しないと分からない」といった状態が珍しくありません。 このような属人的な管理体制では、いくらAIツールを導入しても、「その人にしか使いこなせない仕組み」になってしまい、再現性やチーム全体での活用が難しくなります。

また、誤って古いロゴやNGワード入りの素材を使ってしまうリスク、異なる部署間でバナー表記に不整合が起きるなど、ブランドガバナンスやコンプライアンス上の問題にも発展しかねません。

3-4. だからこそ、生成AIの隣に「整った素材の保管庫」が必要

AIへの指示精度を高め、一貫した品質を維持するためには、まず土台となる素材管理の整備が欠かせません。この管理体制をシステムとして実現するのが、DAM(デジタルアセット管理)です。DAMによる素材管理の整備が欠かせません。

DAMに格納された正確な商品画像や承認済みのロゴ、過去の成功プロンプトを参照することで、誰が作業しても同等のクオリティでバナーを作成することができます。情報の裏付けがある状態でAIを運用できれば、誤った情報の混入を防ぎ、自信を持って制作を進めることが可能になります。結果として、DAMはAIのポテンシャルを引き出すための強固な土台として機能します。

4. DAMとは?生成AI活用を支えるインフラ

4-1. DAM(デジタルアセット管理)とは何か?

DAMとは「Digital Asset Management」の略称で、画像・動画・バナー・PDF・ロゴなどのデジタル素材(=アセット)を一元的に管理するためのシステムを指します。マーケティング、販促、デザイン、広報など、複数の部署や外部パートナーが関与するコンテンツ制作の現場では、素材の管理が煩雑になりがちです。
DAMを導入すれば、ファイルを適切に分類・整理し、必要な素材をすぐに検索・再利用できる環境を整えることができます。

4-2. DAMができること

DAMには、単なるファイルストレージを超える多彩な機能が備わっています。主な特長は以下の通りです。

  • タグ・カテゴリによる整理と検索性の向上
    →「商品名」「カテゴリ」「使用期間」「配信媒体」などのタグで検索可能。
  • バージョン管理・差し替え履歴の自動化
    →古いファイルと新しいファイルを明確に区別し、誤使用を防止。
  • 承認フロー・使用制限の設定
    →誤った素材の利用や未承認バナーの配信を防ぎ、ブランドガバナンスを強化。
  • 外部パートナー・店舗とのスムーズな共有
    →共有リンクで必要なファイルのみを提供可能。社外とのやりとりも効率化。

4-3. 生成AIと組み合わせることで得られるメリット

生成AIは“作る力”を提供しますが、その出力を最大限活かすには、DAMのような“使うための基盤”が不可欠です。
例えば、生成AIで制作された複数のバナーパターンを、以下のようにDAMと連携して活用できます。


  • 出力されたバナーを即時DAMにアップロードし、タグと一緒に登録
  • キャンペーン名や使用期間を明示して、配信先ごとに正確な運用が可能に
  • 成果の高かったバナーに「高パフォーマンス」タグを付与し、次回の生成AIへの再入力に活用
  • 他部署や支社、代理店などが自分で必要なアセットを探して使える状態を整備

このように、生成AIとDAMは単独で使うよりも、連携することで効果を何倍にも高めるシナジーの関係にあります。

4-4. DAMは「生成AI時代の前提インフラ」へ

これからの制作業務では、AIがバナーを“瞬時に作る”時代が当たり前になります。
そのときに問われるのは、「作ったものをどう整理し、誰が、いつ、どのように使うのか」という運用の仕組みです。
DAMはまさにその役割を担う、生成AI時代の制作インフラだと言えるでしょう。素材の散在、情報の属人化、ガバナンスの欠如といったリスクを防ぎ、組織全体での効率的かつ安全なクリエイティブ運用を実現します。

5. おすすめのDAMとバナー生成AIエンジン

5-1. おすすめのDAM:CIERTO(シェルト)

バナー制作業務に適したDAMとして、国内企業での導入が進んでいるのが「CIERTO」です。CIERTOは、広告・マーケティング・販促現場の実務に沿って設計されたデジタルアセット管理ツールで、生成AIへ供給する「情報の質」を担保する基盤として非常に強力な機能を持っています。


■実務に最適化されたタグ・検索設計

「商品名」「カテゴリ」「ターゲット属性」「キャンペーン時期」など、業務に直結する属性(メタデータ)で素材を整理・検索可能です。このタグ情報をそのままAIのプロンプトにコピー&ペーストすることで、指示出しの言語化コストを大幅に削減できます。

例えば、CIERTO内で「20代女性・オーガニック・夏」とタグ付けされた素材を抽出できれば、それをベースにAIへ「この素材のトーンに合わせたSNSバナーを生成して」と、具体的かつ精度の高い指示を送ることが可能です。


■ガバナンスとスピードを両立

使用期限に応じた公開・非公開の制御やダウンロード申請フローなどを設定できるため、著作権切れの素材をAIに学習させたり、誤ってバナーに使用したりするリスクを未然に防げます。管理された正しいブランド資産のみをAIの「参照元」として特定できるため、ガバナンスを維持したまま、関係者間での迅速な自動制作と共有が実現します。


■将来的にはPIMとの連携でさらなる自動化へ

CIERTOはPIM(商品情報管理)との連携にも対応しており、商品マスタとDAMが連動することで、生成AIに「常に最新かつ正確なスペック情報」を供給することができます。

プロンプト作成時にPIMから最新の価格や仕様を自動で引用する仕組みを構築すれば、人為的なミスを排除したバナー制作が可能になります。生成AIと連携する前提でアセット管理を行いたい企業にとって、CIERTOは非常に相性の良い選択肢といえるでしょう。

5-2. おすすめのバナー生成AIエンジン

現在、バナー制作に活用できる生成AIツールは国内外で数多く登場していますが、以下のツールは操作性・品質・商用利用の面で実用性が高いものです。


■Adobe Firefly

PAdobe Fireflyは、著作権の安全性が担保されたクリーンな学習データを使用している点が最大の特徴です。使用の手順としては、Photoshop等のツール内から「生成塗りつぶし」機能を選択し、変更したい範囲を指定してテキストを入力するだけで、背景の入れ替えや要素の追加が完結します。例えば「背景を冬の雪景色に変える」といった指示だけで、被写体と自然に馴染む合成が瞬時に行えます。商用利用を前提としたプロの現場において、最も安心して導入できるツールの一つです。


■Canva AI(Magic Design)

Canva AIは、初心者でも直感的に扱える操作性が魅力で、特にSNS向けのバナー制作に最適です。好みの画像やテキストをアップロードし「Magic Design」を起動すれば、最適なレイアウト案が複数提示されます。例えば、Instagramのストーリー用に「セール告知、ピンク系、20代向け」と指示するだけで、適切なサイズとデザインが瞬時に完成します。デザインのテンプレートが豊富なため、スピード感を重視するSNSマーケティングの現場で重宝されます。


■Designs.ai

Designs.aiは、ロゴ、動画、バナーなど、あらゆるクリエイティブを横断的に作成できる統合型プラットフォームです。プロンプト作成のコツは、業種やキャンペーンの目的をテンプレートから選択し、カラーパレットを指定することにあります。AIがブランドのアイデンティティを学習するため、異なるサイズのバナーを数百枚単位で一括作成する際も、デザインの統一感を損なうことがありません。大量生産が必要な広告運用において、作業負荷を大幅に軽減します。


■Midjourney + ChatGPT連携

ChatGPTでバナー文案を生成し、Midjourneyでビジュアルを作成する流れ。構想から出力までの創造性が高く、ブランドイメージを表現したい案件に適しています。

5-3. ツールは“組み合わせ”で選ぶのがコツ

システム導入の検討において重要なのは、AIツールの多機能さ以上に、素材管理の要であるDAMといかに連携させるかという視点を持つことです。生成AIは強力な武器ですが、その性能を発揮させるには「正しく整理された情報」という燃料が不可欠です。


目的別AIツールの選定基準と操作の進め方

自社の制作体制に合わせて、以下の基準でAIツールを選定し、DAMと組み合わせた運用を検討してください。

  • Adobe Firefl:高品質・著作権安全重視、既存素材の加工やプロ仕様の合成に強い
  • Canva AI:テキスト・レイアウト重視、テンプレートが豊富でSNS運用に最適
  • Designs.ai:大量バリエーション生成重視、一括生成機能に優れ、運用の工数削減に寄与


システム導入の検討を始めた段階では、どうしても「どのAIツールが良いか」という比較に目が向きがちです。しかし、AIを実務に組み込む前に、まずは「正しい情報を即座に呼び出せる環境」をDAMで構築しておくことが、最終的な効率化への最短ルートとなります。

操作の進め方としては、まずDAMから「正確な素材と属性情報を呼び出す」フローを確立させ、そこから各AIツールでの「プロンプト入力による生成」へ繋げるステップを意識してください。初期段階からこの連携を前提とすることで、素材の散逸や誤用を防ぎ、安全で高度な自動化を実現できます。

6. 制作工数を大幅に削減したDAM導入の成功事例

膨大な商品数とスピーディーな販促展開が求められる現場において、DAM導入による情報の一元管理は劇的な成果をもたらします。実際に、作業工程を60%削減し、特定の業務時間を10分の1にまで短縮した成功事例を紹介します。

株式会社ワークマン様 導入事例

導入前は、各担当者が個別に素材を管理していたため、最新データの検索や撮影後の仕分け作業に多大な時間を費やしていました。しかし、DAMによって商品マスタと連動した「情報の一元化」を実現したことで、以下のような劇的な改善が見られました(2026年3月時点)。


  • 検索・仕分け工数の劇的削減
    管理番号の統一とメタデータへの検索用情報の付帯により、画像検索が大幅に効率化されました。高速処理によって、下げ札やパッケージデータなどの関連資料も迅速に入手可能となり、従来手作業で行っていた膨大な素材整理が不要となっています。これにより、関連業務の作業時間は従来の10分の1にまで短縮されています。
  • 制作工程の60%削減
    最新の正しい素材に誰もが即座にアクセスできる環境が整ったことで、煩雑だった素材の受け渡しや確認の往復が解消されました。具体的には、素材共有に要するプロセスが「検索」「リンク作成」「メール送信」のわずか3工程にまで集約されています。この共有フローの劇的な簡略化により、工程の60%削減に成功しました。
  • 情報の正確性とガバナンスの向上
    商品情報と素材が紐づいて管理されるため、古い情報の誤用を防ぎ、ブランドの信頼性を保ちながら迅速な多チャネル展開が可能になりました。

このように、整った素材の保管庫であるDAMを基盤に据えることは、単なる効率化を超え、生成AI活用においても「正確な情報を瞬時に供給する」ための不可欠な戦略となります。
詳細なインタビュー内容は以下のリンクからご確認いただけます。

【導入事例】株式会社ワークマン:工程を60%削減、作業時間を10分の1に短縮した情報の一元管理

7. まとめ

販促バナー制作の現場では今、媒体の多様化とスピード要求の高まりにより、「短時間で、たくさん、かつ高品質に」制作することが求められています。こうした課題に対し、生成AIはバナー制作の効率を飛躍的に向上させる強力な手段となります。しかし、AIを活かすには正確な素材データと管理体制が整っていることが前提です。情報がバラバラでは、せっかくの生成AIも十分に機能しません。

そこで注目されているのが、DAM(デジタルアセット管理)を軸とした制作ワークフローの再構築です。CIERTOのようなDAMを導入すれば、素材の一元管理・再利用・ブランド統制が可能になり、生成AIの効果を最大化できます。

さらに、これらの仕組みをチーム全体で運用できるようになることで、属人化を防ぎ、持続可能な制作体制が実現します。

執筆者情報

ビジュアル・プロセッシング・ジャパン編集部です。マーケティングや商品、コンテンツ管理業務の効率化等について詳しく解説します。

【株式会社ビジュアル・プロセッシング・ジャパン について】
デジタルアセットマネジメント(DAM)を中核に、多様化するメディア(媒体)・コンテンツの制作・管理・配信環境を支援するITソリューションをご提案しています。