ホテル業界で注目の「DAM」とは?画像・動画管理を効率化する最新ソリューション

CIERTO DAM
  • データ一元管理
  • ブランディング
  • マルチチャネル配信
  • 業界アプローチ

135のアイキャッチ画像

SNSや予約サイト、公式サイト、パンフレットなど──
ホテル業界では、写真や動画といった“ビジュアル資産”がブランド価値を左右します。しかし、現場では「最新の画像が見つからない」「部署ごとに素材がバラバラ」「同じ写真を何度も探す」など、デジタルデータ管理の非効率に悩む声が少なくありません。

こうした課題を解決する手段として、いま注目を集めているのが「DAM(Digital Asset Management/デジタルアセット管理)」です。本コラムでは、DAMとは何か、なぜホテル業界で導入が進んでいるのか、そしてどのような効果をもたらすのかを、実務視点でわかりやすく解説します。

CIERTO DAMバナー

1. ホテル業界でいま注目される「DAM(デジタルアセット管理)」とは

1-1. DAMとは?画像や動画など“デジタル資産”を一元管理する仕組み

DAM(Digital Asset Management)とは、企業が保有する写真・動画・ロゴ・PDF・デザインデータなどの「デジタル資産」を一元的に管理するシステムのことです。 従来はフォルダ階層やローカル保存、クラウドストレージなどでバラバラに管理されていたデータを、DAMでは「タグ付け」「プレビュー」「権限設定」などを通じて、誰でも必要な素材をすぐに見つけて活用できる環境を実現します。

ホテル業界では特に、施設写真・客室紹介・キャンペーン画像などの更新頻度が高く、SNS運用や外部パートナーとの共有も多いことから、DAMの導入効果が大きい業界の一つとされています。

1-2. そもそも、なぜホテル業界でDAMが話題になっているのか

コロナ禍以降、宿泊予約の中心はオンラインに移行し、写真や動画のクオリティが予約率やブランド印象を大きく左右するようになりました。また、インバウンド需要の回復に伴い、多言語・多チャネルでの販促対応が求められています。

このように「デジタル素材の数と使う場面が急増」している中で、
どの画像が最新版なのか、誰がどの素材を使っているのか、権利・使用範囲は適正か──
こうした管理業務の煩雑化を防ぐため、素材を「見える化」して正しく活用する仕組み=DAMが注目を集めています。

1-3. Excelや共有フォルダでは限界?従来の管理方法との違い

多くのホテルでは、画像や動画を共有フォルダやExcelで管理しているケースが少なくありません。しかしこの方法では、フォルダ構造の属人化、更新履歴の不明確さ、誤用や重複使用のリスクが避けられません。

DAMはこれらを解消し、「探す・共有する・更新する」までを効率化します。 キーワード検索で即座に目的の画像を見つけられるほか、使用状況やバージョン履歴を自動的に記録できるため、ガイドラインに沿った素材運用を自然に実現します。

2. ホテル業界が抱える「デジタル資産管理」の課題

2-1. 写真・動画データが各部署に分散して探せない

ホテルでは、マーケティング部・営業部・現場スタッフなど、複数の部署が日々デジタル素材を扱っています。しかし、部門ごとに保存場所が異なったり、担当者個人のパソコンやUSBメモリに保存されていたりするケースも多く、「どこに何があるのか分からない」状態になりがちです。

このような状況では、いざ新しいキャンペーンを打ち出そうとした際に「過去の素材が見つからない」「別部署が持っていた」など、探す時間ばかりが増えるという非効率が生じます。 結果的に、マーケティングのスピードが落ち、チャンスを逃すことにもつながります。

2-2. 同じ素材の使い回しでブランドイメージがぶれる

ホテルにとって、写真や動画は「ブランドの顔」です。しかし、各部署が独自に素材を保有・運用していると、古いロゴや過去の内装写真が使われてしまうなど、ブランドの統一性が崩れるケースがあります。

特に、複数ブランドや系列ホテルを展開している企業では、店舗ごとの基準の違いがブランド全体の印象を左右します。 一度崩れたブランドイメージを取り戻すのは容易ではありません。 つまり「最新で正しい素材を、常に全員が使える環境」がなければ、ブランド価値の維持は難しいのです。

2-3. SNSや予約サイト更新に時間がかかる

Instagramや公式サイト、各種OTA(じゃらん・楽天トラベルなど)の更新頻度が増える中で、ホテルの販促担当者にはスピーディな対応が求められます。しかし、画像を探すだけで数十分かかるようでは、SNS投稿やキャンペーン更新のスピード感を維持できません。

また、複数のプラットフォームで異なるサイズ・フォーマットの素材を扱う必要があるため、再加工や修正に時間が取られるという課題も発生します。結果的に、現場の負担が増え、担当者が「更新したくても手が回らない」状態に陥るのです。

2-44. 外部パートナー(制作会社・代理店)との共有が煩雑

ホテルの販促活動では、制作会社や広告代理店などの外部パートナーとの連携が欠かせません。
しかし、データの受け渡しがメールやオンラインストレージに頼っている場合、リンク管理やアクセス権設定の煩雑さが大きな負担になります。

また、外部に誤って不要なデータを共有してしまったり、期限切れリンクで混乱が生じたりと、セキュリティ面でのリスクも無視できません。このように、関係者が増えるほど「安全に、正確に、効率よく」素材を共有することの難易度が上がっていきます。


これらの課題は一見バラバラに見えますが、根本にあるのは「デジタル資産を正しく管理・活用できていない」ことです。
次の章では、この課題をどう解決できるのか──DAMを導入することで得られる具体的なメリットを解説します。

3. DAMを導入することで得られる主なメリット

3-1. 写真・動画をクラウドで一元管理し、検索も即時

DAMを導入すると、すべての画像・動画・PDF・デザインデータをクラウド上で一元管理できるようになります。 ファイルにはキーワードタグや撮影日、施設名、利用目的などのメタデータ(付加情報)を設定できるため、「客室」「レストラン」「ウェディング」などの条件で瞬時に検索が可能です。

これにより、これまで数十分かかっていた素材探しの時間が数秒レベルに短縮されます。また、クラウドベースのため、本部・現場・外部パートナーが常に同じ素材にアクセスでき、「最新版がどれか分からない」問題を解消します。

3-2. ブランドガイドラインに沿った素材運用が可能に

DAMでは、使用期限やロゴ・デザインのバージョン管理が自動で行えるため、常にブランド基準に沿った素材のみが使用される仕組みを構築できます。たとえば、過去のキャンペーン画像を誤って再利用する心配がなく、特定ブランドカラーやフォントを守った画像だけを配信することが可能です。
これにより、系列ホテルや各拠点間でのブランディング統一が容易になり、ホテル全体としてのブランド価値を高いレベルで維持できます。

3-3. マーケティング業務のスピードと精度が大幅向上

SNS投稿、Webサイト更新、広告クリエイティブ制作など──
ホテルのマーケティング活動は、日々多様なメディアを相手にしています。

DAMを導入すると、素材の検索から配布までのフローが大幅に短縮され、1つの素材を複数チャネルで素早く展開できます。
また、権限設定により承認フローをシステム上で完結できるため、確認や修正の手戻りを最小化し、スピードと正確性を両立します。
たとえば、Instagram・予約サイト・パンフレットなどで異なるサイズの画像を使う場合でも、 DAM側で自動リサイズ・書き出しができるシステムもあり、現場の手作業を大幅に削減できます。

3-4. 外部業者とも安全・効率的にデータ共有できる

DAMには、外部パートナーとの共有機能も標準で備わっています。 URLリンク発行やアクセス権限の設定が簡単に行えるため、 「必要な人だけに」「必要な期間だけ」素材を安全に提供できます。
これにより、メール添付や汎用クラウドサービスに頼る必要がなく、セキュリティ面でも安心してやり取りが可能です。

制作会社が最新素材に即アクセスできる環境を整えることで、修正・納品までのスピードアップとコスト削減にもつながります。

DAMは単なるストレージではなく、 「素材を探す時間をゼロにし、ブランドを守り、業務を効率化する」ための戦略的なマーケティング基盤です。 次章では、実際にホテル業務の中でどのようにDAMが活用されているのか、具体的なシーンを見ていきましょう。

CIERTO DAMバナー

4. ホテル業務におけるDAM活用の具体例

4-1. SNS投稿・キャンペーン素材の管理効率化

InstagramやX(旧Twitter)などのSNSでは、日々の投稿スピードとビジュアルの質が集客を左右します。しかし、日々更新される素材の中から「今使える画像」を探すのは想像以上に大変です。

DAMを導入すれば、投稿テーマや季節、施設カテゴリなどのタグ検索で最適な素材を瞬時に選べます。また、過去に使用した投稿素材の履歴も自動的に残るため、同じ写真を重複投稿してしまうリスクも防げます。さらに、キャンペーン用フォルダを社内外の関係者と共有すれば、告知ビジュアルの統一や承認フローもスムーズに。SNS運用のスピードと品質を両立できます。

4-2. 客室・施設写真の最新データを常に共有

新規リノベーションや客室リニューアルの際、最も重要なのが「最新写真の反映スピード」です。ところが、現場と本部でデータが分散していると、古い画像を使い続けてしまうリスクがあります。

DAMでは、最新素材をアップロードすれば即座に全関係者が閲覧可能。写真ごとに「撮影日」「カメラマン」「利用目的」などの情報を付与できるため、どの素材が最新か一目で分かります。これにより、Webサイトやパンフレット、館内サイネージまで一貫したビジュアル更新が実現します。

4-3. 予約サイト・OTA用画像の差し替え作業をスムーズに

じゃらん・楽天トラベル・一休.comなど、複数の予約サイトを管理しているホテルでは、各媒体で画像仕様が異なるため、更新作業が煩雑になりがちです。

DAMを活用すれば、サイト別テンプレートに合わせた画像の自動書き出しが可能になります。また、利用期限の管理や承認プロセスも一元化されるため、「誤って別ブランドの画像を使う」「古い写真を再掲載する」といったヒューマンエラーも防げます。結果として、OTA運用担当者は“クリエイティブを探す”時間から“販促を考える”時間へとシフトできるのです。

4-4. 多店舗・多ブランド展開ホテルの一貫したブランディングを実現

チェーンホテルやグループ運営を行う企業では、ブランド統一が永遠の課題です。本部で設定したデザインルールやロゴ、カラートーンを全拠点で守るのは容易ではありません。

DAMを導入すると、ブランド別・施設別の素材フォルダを整備し、「このブランドで使える素材はこれだけ」と明確に管理できます。
各ホテルが独自にアレンジしたい場合も、承認フローを経て公開されるため、ブランドの一貫性を維持しながら柔軟な運用が可能です。これにより、企業としてのビジュアル統一感を保ちつつ、 各施設の個性を活かしたマーケティング展開を実現できます。


DAMの活用によって、ホテル業務は単なる素材管理から「ブランド価値を運用するステージ」へと進化します。
次の章では、こうした変化がホテルマーケティング全体にどのような影響をもたらすのか、「未来のホテルDX」を見据えて解説します。

5. ホテル業界で多くの導入実績を誇る「CIERTO」とは?

5-1. DAMのリーディングソリューションとして選ばれる理由

「CIERTO」は、株式会社ビジュアル・プロセッシング・ジャパン(VPJ)が提供するデジタルアセット管理(DAM)システムです。
広告・製造・流通など幅広い業界で採用されていますが、中でもホテル・観光・ブライダル分野での導入実績が年々増加しています。

CIERTOが評価されている理由は、単なるデータ保管ツールではなく、「現場で使いやすい管理」×「ブランド統制」×「業務スピード化」をすべて両立できる点にあります。 特に、ホテル業界特有の“多拠点運営”“画像点数の多さ”“外部との連携”に強みを発揮します。

5-2. ホテル業務に最適化された便利な機能

CIERTOには、ホテル運営にフィットする多彩な機能が搭載されています。

  • コンテンツ管理機能:
    客室・レストラン・イベントなどの素材を一括管理
  • キーワード検索・タグ管理:
    施設名・シーズン・キャンペーンなどで即検索可能
  • 承認フロー・権限管理:
    本部やブランドマネージャーが利用を制御できる
  • 外部共有リンク機能:
    制作会社・代理店への安全なデータ配布
  • 画像・動画変換機能:
    予約サイトやSNS向けに自動リサイズ・書き出し

これらの機能により、ホテル現場でありがちな「素材探し」「誤用」「共有ミス」などを根本から解消。 結果として、販促・広報・現場の全員が“同じ素材を、同じ基準で”扱える環境を実現します。

5-3. ホテルブランドを支える「運用×ガバナンス」の強化

ホテルにとって重要なのは、単に素材を整理することではなく、ブランド価値を守りながら、現場が自主的に運用できる体制を築くことです。CIERTOは、企業独自のブランドガイドラインや使用ルールを反映した管理が可能なため、ロゴ・画像・キャンペーン素材などを常に正しい状態で運用できます。また、利用履歴や承認履歴も自動で記録されるため、「いつ・誰が・どの素材を使ったか」が明確になり、コンプライアンス面でも安心です。

5-4. DAM導入でホテルのデジタル運用がここまで変わる

CIERTOを導入したホテルでは、次のような効果が報告されています。

  • 写真・動画の検索時間が従来比80%以上削減
  • ブランド誤用の発生率がほぼゼロに
  • SNSやOTA更新のスピードが大幅向上
  • 外部業者との素材共有が安全かつ即時に実現

これにより、担当者は単純作業から解放され、
“より魅力的なプロモーション企画”や“体験価値の向上施策”に集中できるようになります。

5-5. ホテル業界のDXを支える、これからのスタンダードへ

CIERTOは、単なる「データ管理システム」ではありません。ホテル業界におけるデジタル運用の中核を担うインフラとして、ブランドガバナンス・効率化・情報共有を支える基盤です。

多拠点展開やインバウンド需要の回復が進む中で、 「正しい素材を、すぐに、安心して使える」環境を整えることが、今後のホテル経営には欠かせません。その実現を支えるのが、CIERTOというソリューションなのです。

CIERTO DAMバナー

6. まとめ:ホテルの販促・ブランディングを次のステージへ

ホテル業界では、写真や動画といったビジュアル資産がブランド価値を左右する重要な要素となっています。
しかし、多くの現場では「最新素材が見つからない」「部署間でデータが分散している」といった課題が残っています。

こうした課題を解決し、業務効率化とブランド統一を同時に実現するのが、DAM(デジタルアセット管理)です。
中でも、ホテル業界で豊富な導入実績を持つCIERTOは、現場担当者にも使いやすく、複数拠点の素材管理をスムーズに行える仕組みを提供します。いまこそ、デジタル資産を整理し、ブランドを強化する体制を整える時です。 CIERTOが、その第一歩を支える確かなパートナーとなるでしょう。

CIERTO DAM-bnr

執筆者情報

ビジュアル・プロセッシング・ジャパン編集部です。マーケティングや商品、コンテンツ管理業務の効率化等について詳しく解説します。

【株式会社ビジュアル・プロセッシング・ジャパン について】
デジタルアセットマネジメント(DAM)を中核に、多様化するメディア(媒体)・コンテンツの制作・管理・配信環境を支援するITソリューションをご提案しています。