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DAMとBOXの違いを徹底解説:デジタルアセット管理の最適解を探る!

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DAMとBOXの見掛けは同じように様に見えますが、基本的なコンセプトには大きな違いがあります。DAMは組織内のデジタルアセットを管理するシステムとしてメディア・コンテンツの制作・管理・配信ワークフローを支援しますが、一方でBOXはクラウドストレージの範疇として、幅広い用途における組織内のデータの管理とオンラインでのファイルの共有を提供するシステムです。

WEB/ECサイトやSNSなどメディアの多様化に伴い、コンテンツが飛躍的に増加し複雑になる中で、多くの企業は日常的に発生するデジタルアセットの制作・管理・配信のワークフローをDAMで構築しています。既にBOXの様なクラウドストレージを利用している企業でも、メディア・コンテンツの制作・管理・配信環境における生産性向上とブランディングの統一を目指してDAMのニーズを再検討しています。

DAMとBOXの根本的な相違

一般的にデジタル資産管理システム(DAM)は「リッチメディアを整理、保存、取得し、ワークフロー内におけるセキュアな権限制限やコンテンツの著作権と許可を管理するためのシステムとして定義されています。デジタルメディアに重点を置いた情報管理システムであるDAM は、ドキュメントを含む全てのビジュアルコンテンツ (写真、ビデオ、グラフィックスなど) を一元管理されている中央ライブラリ内で制作・管理・配信したいと考えているチームにとって優れたソリューションです。コンテンツ制作の生産性向上と企業のブランディングの強化を目的とするDAM の多くはマーケティングチームが所有していますが、実際には社内の営業や設計・生産部門そして広告代理店や制作プロダクション等の外部の協力会社など多くのプレイヤーがDAMのワークフローに参加しています。

一方、BOXは、提供されたファイルとフォルダーのセキュリティを考慮した上で、同期された編集、コメント、タスクの割り当て機能を提供するファイル共有とコラボレーションをサポートするクラウドストレージサービスです。 BOXはコラボレーション機能の構築に重点を置いており、どこからでも同時にドキュメントを共有できるため、多くの部門がこのソリューションを使用して恩恵を受ける可能性があります。

この様にBOXは、コラボレーション機能とセキュリティ機能を備えた便利なクラウドベースのオンラインストレージソリューションですが、画像や動画などの膨大なボリュームのデジタル資産を扱うには最適なソリューションではありません。ドキュメントに重点を置いた業務を行っている企業は、情報の共同作業のソリューションとしてBOX で十分かもしれません。しかし、大量のデジタル資産を抱える企業はメディア・コンテンツの制作・管理・配信に特化したDAMシステムの機能を活用する事により、ワークフローの生産性を高め企業ブランディングの強化が計れます。

DAMとBOXの機能比較

それではDAMとBOXの細部にわたる機能の違いとして当社が提案するデジタルアセット管理(DAM)ソリューションである「CIERTO」とBOXを比較してみましょう。

プレビュー機能:

CIERTOを使用すると、ユーザーは一般的なメディア・コンテンツ制作で使われるAdobe Creative Cloudの全てのデザインファイル、オフィスデータ、ビデオ、3Dファイルオーディオ等の情報をアプリーケーション無しにプレビューする事ができます。BOXも一部のファイルを除きプレビューは可能ですが、ファイル プレビュー機能は制限されており、さらに500 MB 以下のファイルのみプレビューできます。


リンクファイルビューワー:

InDesignやIllustrator等のデザインアプリケーションはレイアウト情報に画像情報がリンクされていますが、CIERTOはリンクされた素材ファイルの一括収集やダウンロード、逆に該当するファイルがリンクされたレイアウトデータを探すことが可能になっています。BOXではこの様なコンテンツ制作で必須のワークフローがサポートされていません。


先進的動画データ管理:

CIERTOの動画データ管理はプロフェッショナルレベルのMXFファイルや4K/8Kのビックサイズをサポートする他、動画データを指定されたフレーム単位で分解して、ストーリーボードとして表示できます。ストーリーボート機能により、指定したタイムラインからの途中再生や分解されたフレームデータの一枚をJPEGやPNGデータに変換ダウンロードしてカタログやWEBサイトに転用可能になっています。


アセットのフォーマット及びサイズ変更:

CIERTOでは画像やグラフィックスそしてビデオデータを各種媒体で再利用するときに、そのデータフォーマットやサイズを利用・共有する媒体のガイドラインに沿って自動的にカスタマイズできます。BOXでは各種必要なアプリケーションを保有するデザインチームに依頼して再加工してもらう事が必要になります。つまり、スマホやタブレットそしてカタログ等の複数媒体にワンソースでマルチユースする場合や、アマゾンや楽天そして自社ECにアセットを登録する際、担当するユーザー自身がデザインチームの支援を必要とせず行うことが可能です。


各種検索機能:

CIERTOのメタ情報管理には基本的に制限はありません。一般的な属性情報検索や全文検索、そしてAIによる類似画像検索やOCR機能によるイメージからのテキスト抽出により高度な検索機能に対応しており、大量のアセットを選別する手間をかけずに探しているものを見つけることができます。さらに、手間のかかるメタデータの登録ではCSVの一括インポート機能やAIによる自動タグ付け機能が搭載されています。この様にCIERTOの検索機能はメディア・コンテンツの制作・管理・配信に関わる特殊性をサポートしており、幅広い市場向けに一般的に対応しているBOXとは基本的にアプローチが異なります。


PIM(商品情報管理):

CIERTOはEC・WEBサイトやカタログなどの企業が自社の商品やサービスを販売するための販促活動における各種メディアの制作・管理・配信を支援する目的で多く利用されています。DAMは基本的に媒体制作における各種素材の管理を担います。DAMに登録されているアセットに商品情報をメタ情報として登録する事で簡易的な商品情報の管理は可能になりますが、販促活動における商品情報はサイズの違いやグローバル拠点での違いそして効果的なアピールの為の複数の商品画像や動画のニーズなどからPIMの構築が求められています。CIERTOは既にDAMのアセットと連動するPIM機能も追加オプションで搭載可能になっておりお客様のニーズに応える事が可能になっています。この様な特殊なアプローチは標準的なアプローチを志向するBOXでは不可能です。


トレーニングとサポート:

CIERTOはお客様のワークフローに沿った専任のシステムコンサルティンがフェイスツーフェイスでシステムのコンサルティングと立ち上げを行います。その後のサポートプロセスもまた専任のカスタママーサクセスエンジニアが担当しますので、コールセンターの様に都度問題の経緯を説明する必要はありません。BOXをシンプルなファイルサーバーとして利用するなら兎も角、DAMに対抗するワークフローをBOXの複雑なマニュアルを調べて独自に設定・構築するのは大きな負荷がかかります。

さいごに

DAMとBOXの違いを当社のCIERTOの機能の一部を通して説明してきました。DAMはあらゆる組織や企業が様々な目的で行うメディア・コンテンツの制作・管理・配信という分野において必須になるDXソリューションです。日本を含む欧米各国でも年率18%を超えるCAGR(市場の成長率)が今後期待されています。クラウドストレージやファイルサーバーでのデータの共有ではDXにはなりません。そこにメディア・コンテンツの制作・管理・配信のワークフローが存在する場合にはDAMが必要になります。

本コラム記事で紹介しているDAMソリューション「CIERTO」の詳細は以下の製品サイトよりご確認ください。

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