Web・EC・カタログのマルチチャネルへの配信におけるマーケティング活動の課題を解決するAPROOVE WMの「プロジェクト計画」
- マルチチャネル配信
- 制作・校正・進行管理
今日のマーケティング活動において、伝統的な紙媒体だけでなく、デジタルプラットフォームへの配信も欠かせません。そのため、Web、ECサイト、カタログなど、複数のチャネルに対応することが必須となっています。コンテンツや商品情報を適切な形式で、効率的に各媒体へ配信することは、重要なビジネスプロセスです。しかし、マルチチャネル配信は、プロジェクトマネージャーの管理項目(タスク、人員、データ量)を増加させるため、納期を守ることやコンテンツの一貫性を保つことが難しくなっています。
この課題を解決するには、優れたプロジェクト管理機能が不可欠です。APROOVE WMの「プロジェクト計画」機能は、プロジェクト全体のスケジュールを一元管理できるだけでなく、各タスクへの担当者や資料の割り当て状況も一目で把握できます。関係者全員が同じ情報をリアルタイムで共有できるため、業務の透明性とスピードが飛躍的に向上します。本コラムでは、企業が直面する課題と、APROOVE WMのプロジェクト計画機能がどのようにしてマルチチャネル配信を効率化し、円滑に進めるのかを詳しく紹介します。

【課題と解決】 1. マルチチャネル配信におけるプロジェクト管理
デジタル化が進むにつれて、Web、SNS、ECサイトがマーケティング活動の主要なプラットフォームとなっています。しかし、一つのコンテンツがすべてのプラットフォームに適用できるわけではありません。Instagram用の写真や動画は、Facebookとはフォーマットやサイズが大きく異なります。また、Amazonと楽天市場では、商品情報の登録条件が違うため、同じ商品情報でもそのまま登録することはできません。そのため、複数の媒体にコンテンツを配信する際は、それぞれのSNSやECサイトに合わせてコンテンツと商品情報を編集する必要があります。
デジタル媒体だけでなく、カタログやチラシなどの紙媒体も依然として重要な配信チャネルです。内容はもちろん、紙媒体は「印刷」も重要になるため、その編集ワークフローはデジタル媒体とはまた異なります。そのため、WebやEC、カタログなど、プラットフォームの数だけワークフローやタスクを細かく設定し、それぞれ異なる担当者を割り当てる必要があります。このような複数のコンテンツ制作プロジェクトを一括で管理するのは想像以上に複雑です。管理がうまくいかなければ、効率の低下や納期遅延などの問題が生じてしまいます。
そこで、APROOVE WMはプロジェクトの一元管理を実現します。特に「プロジェクト計画」機能を使えば、複数媒体への配信プロジェクト全体をマネジメントできます。
APROOVE WMのプロジェクト計画は、プロジェクトの項目をガントチャート形式で管理する機能です。過去にAPROOVEのワークフロー機能を紹介しましたが、マルチチャネル配信に関わるプロジェクトになると、複数のワークフローを管理しないといけません。今までのワークフロー機能だと、Web・EC・紙媒体が別々のワークフローになり、各制作工程を個別に確認する必要があります。よってプロジェクトの全体像が見えにくくなり、統合的な管理が困難でした。
より簡単にプロジェクトを管理するためには、すべてのワークフローを包括的に見渡せる「プロジェクト計画」機能が不可欠です。プロジェクト計画にて、ユーザーは複数のプロジェクトを登録することができます。つまり、デジタル媒体と紙媒体に複数のコンテンツ制作フローがあったとしても、一つのチャートですべてのフローをまとめることができます。これまでバラバラだった複数のプロジェクトやワークフローを一つのガントチャートに統合することで、プロジェクト管理の効率が大幅に向上します。そしてプロジェクト計画のユーザー画面が見やすく、タスクと流れがすべて視覚化され、進捗状況をシンプルに確認でき、混乱を招くことはありません。
さらに、マルチチャネルプロジェクト管理に加え、APROOVE WMのプロジェクト計画は、全国・地域別のプロジェクトや、グローバル・国別のプロジェクトの管理にも役立ちます。プロジェクトの規模が拡大しても、ワークフローとタスクを一元管理し、円滑に進めることができます。
【課題と解決】 2. 簡易的なコンテンツ管理とオンライン校正
ワークフローの一元管理に加え、APROOVE WMのプロジェクト計画ダッシュボードでは、各チャネルで配信予定のコンテンツやファイルを一括で保管できます。マルチチャネル配信ではコンテンツやファイルの量が多く、ワークフローの進行につれてさらに修正版(別バージョン)も作成されます。これらのファイルやバージョンをメンバー個別で管理すると、必要なデータが見つからないといった問題が発生します。しかし、APROOVE WMにファイルをアップロードすれば、ファイルがワークフローやタスクに紐づけられ、バージョンごとに整理されます。これにより、コンテンツを探す手間が省け、無駄な時間を削減できます。
そしてファイルの一元管理のみならず、最も重要な機能が「校正」となります。多くのプロジェクト管理ツールでは、計画を立ててタスクを割り当てても、実際の作業はAdobeのPhotoshopやIllustratorなどの外部ソフトウェアで行われることが多いです。この方法では、他のチームメンバーがリアルタイムで変更を把握できず、さらに修正箇所を以前のバージョンと見比べるのが困難になります。統一されたプラットフォームで作業を進めなければ、メンバー間の連携に支障をきたし、コンテンツや商品情報に混乱が生じる可能性があります。これは、配信コンテンツにとって致命的な問題となりかねません。
APROOVE WMでは、コンテンツの校正からレビューまで、すべての工程をプラットフォーム内で完結できます。これにより、バラバラのツールを使うことによる非効率や情報の一貫性の問題を根本的に解決します。まず、ユーザーはAPROOVE WM上で直接コンテンツを校正でき、他のメンバーはそれをリアルタイムでレビューすることが可能です。また、旧バージョンと新バージョンの変更点をハイライト表示する差分比較機能により、どこがどのように修正されたのかが一目で分かります。すべての作業を一つのプラットフォームに集約することで、メンバー全員が常に統一された最新の情報に基づいて仕事を進めることができます。この高い透明性によって、コンテンツ制作におけるミスが大幅に削減され、最終的に配信されるコンテンツの正確性を確保できるのです。この機能は、プロジェクト全体の進行をスムーズにし、チームの連携を強化する上で不可欠です。
【課題と解決】 3. シンプルなスケジュール管理
もちろん、プロジェクトとそのコンテンツを一プラットフォームで管理できるだけではまだ不十分です。複数媒体にコンテンツを配信するプロジェクトでは、時間管理も大きな課題です。
紙媒体の制作は、印刷や色校正の工程があるため、他のワークフローよりも時間がかかります。一方、ECサイトやSNS用の画像はデザインが異なるため、デザイン校正に別途時間がかかることがあります。このように、各ワークフローの期間や、プラットフォームへの配信日が異なるため、タスクの締め切りや納期の管理が難しくなります。
プロジェクト計画機能では、あらゆるタスクの期間や進捗状況がすべてガントチャートに表示されます。タスクの内容や締め切りが異なっていても、ユーザーはガントチャート上でプロジェクト全体と各タスクの開始日・終了日を簡単に把握できます。さらに、各タスクの締め切り前に担当者はリマインダーを受け取ることができ、限られた時間内で確実に作業を完了できます。万が一遅延が発生した場合でも、プロジェクトマネージャーは状況に応じてガントチャート上で他のタスクの締め切りを調整できるため、プロジェクト完了日に影響を与えることなくプロジェクトを進められます。
時間やスケジュール管理に関して、他にもよくある問題として、そもそもプロジェクトの開始日や完了日の設定があいまいで、到底完了できないような無理な期限を設定してしまうことが挙げられます。逆に、タスクが早く終わったにもかかわらず、実際には必要のない大幅な余裕を持たせた期限を設定してしまうこともよくあります。
APROOVE WMのプロジェクト計画機能では、予定より早く完了したタスクを、終わり次第すぐに次のタスクへ進めることが可能です。これにより、ユーザーは時間の無駄をなくし、プロジェクトを効率的に進行させることができます。また、余剰時間を活用して、各コンテンツの最終チェックを行うことも推奨されます。
そしてスケジュールの調整に役立つ道具として、作業時間の予実管理ができる「ベースライン機能」もおすすめです。この機能を使えば、スケジュールにズレが生じた際に、当初の予定をベースラインとして表示させることができます。これにより、どの程度のズレが生じているか、そしてどのタスクからズレが始まったのかを正確に把握できます。このような比較分析は、今後のプロジェクトでより現実的な計画を立てるための参考になります。
【課題と解決】4. チーム内外のコミュニケーションを効率化するツール
プロジェクト管理における課題は多岐にわたりますが、中でもコミュニケーション不足は大きな問題です。チームメンバー間の情報伝達が不十分だと、ミスが発生しやすくなります。さらに、いざトラブル発生時にタスクの役割分担が明確に共有されていないと、責任の所在が不明確になり、問題解決が遅れる原因となります。
また、チーム内だけでなく、部署間やチーム間の連携不足も問題です。他チームの進捗状況を把握できなければ、プロジェクト全体のスケジュール遅延や、調整が必要な点の発見が遅れてしまいます。特にマルチチャネルでの情報発信を伴うプロジェクトでは、同じ商品を複数のチームが担当することになります。この場合、方向性や進捗を常に一致させる必要があります。しかし、各チーム間で情報伝達が円滑に行われないと、同じ商品なのに記載される情報が異なっている/矛盾している問題が発生し、プロジェクト全体の遅延を招くことになります。より深刻な問題として、各プラットフォームで配信されるコンテンツに異なる情報が記入されると、ブランディングへの侵害にもなります。
しかし、APROOVE WMを活用すれば、コミュニケーションの齟齬を解消できます。APROOVEのプロジェクトダッシュボードには「チャットルーム」が備わっています。タスクの進行中にチームメンバーや他部門との連携もスムーズに行えます。このチャット機能はAPROOVE内に統合されているため、外部ツールを使う必要がなく、すべてのやり取りが一つのプラットフォームで完結できます。
また、プロジェクト計画のガントチャートには、各タスクの担当者アイコンが明確に表示されます。これにより、誰がどのタスクを担当しているか一目で分かり、トラブル発生時も迅速に責任者を確認し、対応できます。
このように透明性の高い機能によって、情報伝達のミスを最小限に抑え、担当者間の円滑な連携を実現します。その結果、配信コンテンツの一貫性を維持でき、各プラットフォームに最適かつ正確なコンテンツを届けることが可能になります。
まとめ
マルチチャネルのコンテンツ配信は、多くの人員・素材・タスクが関わります。効率的な管理手法を採用せず、まとまりのない状態でプロジェクトを進めるとトラブルが発生しやすく、マーケティング活動にも妨げを与えます。APROOVE WM のプロジェクト計画機能は、プロジェクト・データ管理の一貫性の無さ・コミュニケーションの齟齬・スケジュール管理のトラブルを解消する、画期的なプロジェクトマネージメント機能です。APROOVEでプロジェクト管理をすれば、人員統合とコミュニケーションがより簡単にでき、コンテンツ制作もスケジュール通りに完了し、各プラットフォームへスムーズに配信することもできます。
APROOVE WMにご関心のある方は、こちらの製品サイトで詳細情報をご覧いただけます。

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執筆者情報
ビジュアル・プロセッシング・ジャパン編集部
ビジュアル・プロセッシング・ジャパン編集部です。マーケティングや商品、コンテンツ管理業務の効率化等について詳しく解説します。
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デジタルアセットマネジメント(DAM)を中核に、多様化するメディア(媒体)・コンテンツの制作・管理・配信環境を支援するITソリューションをご提案しています。