生成AI活用で重要な「データ管理」とは?企業が見直すべき「正しい情報源」のつくり方
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生成AIの業務活用が急速に広がり、文章作成や情報検索、企画、コンテンツ制作など、さまざまな業務でAIを活用する企業が増えています。一方で、意外と見落とされがちなのが、AIが参照する「情報源」の重要性です。どれだけ高性能なAIを導入しても、企業データが古い、誤っている、複数の場所に散在している状態では、期待するアウトプットを得ることは難しくなります。
これまでは人の経験や知識で補ってきた情報管理も、AIが企業データを直接参照・活用する時代には、そのあり方を見直す必要があります。本コラムでは、生成AI時代になぜデータ管理が重要なのか、AI活用を妨げる課題や、AIが正確な情報を参照・活用するための「正しい情報源」を整えるポイントについて解説します。

1. 生成AI活用で「企業データ」が重要になる理由
生成AIを業務で活用する際には、AIモデルの性能や機能、プロンプトの工夫などに目が向きがちです。しかし、自社が保有する情報をAIに参照させて業務で活用する場合、「AIがどのような情報を参照するのか」も、アウトプットの品質を左右する重要な要素となります。
どれだけ高性能なAIを導入しても、参照する企業データが古かったり、誤った情報が含まれていたりすれば、その情報をもとに生成されるアウトプットにも影響する可能性があります。生成AIを企業で活用していくためには、AIそのものだけではなく、AIが参照する企業データの品質や管理方法にも目を向けることが重要です。
1-1. AIの性能だけでは業務活用は成功しない
生成AIから業務に適したアウトプットを得るためには、「AIの性能・モデル」「適切な指示・プロンプト」「正確で最新の企業データ」という3つの要素を考える必要があります。AIモデルの性能が高く、適切なプロンプトを与えていたとしても、参照する企業データそのものが古かったり、誤っていたりすれば、期待するアウトプットを得ることは難しくなります。
例えば、社内に同じ内容の資料が複数存在し、どれが最新版なのか分からない状態では、AIに適切な情報を参照させるために、まず参照対象となる情報を整理・管理する必要があります。つまり、生成AIの業務活用を考えるうえでは、「どのAIを使うか」「どのように指示するか」だけではなく、「どの情報を参照させるか」まで含めて考えることが重要です。
1-2. 誤った企業データをAIが利用するリスク
AIが参照する情報が適切に管理されていない場合、古い営業資料をもとに現在とは異なるサービス内容や価格を記載したり、古い製品情報から誤った仕様・スペックを案内したりする可能性があります。また、コンテンツ制作では利用期限が切れた画像や承認前の制作物を使用するなど、情報の正確性だけでなく、権利やガバナンスに関わる問題につながることも考えられます。
こうした問題が発生すると、AIによって業務を効率化するはずが、生成された内容を人が確認・修正する作業が増えたり、誤った情報の利用による企業リスクにつながったりする可能性があります。重要なのは「生成AIは間違えるから危険」ということではなく、AIを業務で活用するのであれば、AIが参照する企業データについても、正確性や最新性を担保できる管理環境を整える必要があるということです。
そして、この問題を考えると、次に浮かび上がるのが、「そもそも自社のデータは、どれが最新で正しい情報なのか明確になっているのか?」という課題です。次章では、企業データが複数の場所に散在することで生じる問題について見ていきます。
2. 自社のデータは「AIが使える状態」になっているか?
AIが正確な情報を参照・活用するためには、その前提として、企業が保有するデータやコンテンツが適切に管理されている必要があります。しかし、多くの企業では、画像・動画・文書・制作データ・商品情報などが、ファイルサーバーやクラウドストレージ、個人PC、Excel、各種業務システムなど、複数の場所に分散して管理されています。
こうした状態では、必要な情報がどこにあるのか分からないだけでなく、同じようなファイルやデータが複数存在し、「どれが最新なのか」「どれが正式な情報なのか」「現在も利用してよいのか」を判断することが難しくなります。人が情報を探して利用する場合にも課題となりますが、AIに企業データを参照・活用させることを考えると、こうした情報管理の問題はより重要になります。
2-1. 企業データの「散在」が正しい情報の判断を難しくする
企業では、業務や部門ごとにさまざまなツールやシステムが利用されているため、データやコンテンツが複数の場所に分散することは珍しくありません。例えば、画像や動画はファイルサーバー、資料はクラウドストレージ、商品情報はExcelや業務システム、制作データは担当者や制作会社が管理するといったように、情報の種類や業務によって保管場所が異なるケースがあります。
問題は、単にデータが複数の場所に存在することではありません。更新や複製を繰り返すなかで、「どこにある情報が最新で正しいのか」が分からなくなることです。古い情報と新しい情報が混在していたり、正式版と作業中のデータを区別できなかったりすれば、AIに参照させる情報を選ぶことも難しくなります。生成AIの活用を進めるうえでは、データを蓄積するだけでなく、何を正しい情報として利用するのかを明確にできる管理環境が求められます。
2-2. これまでは「人」が情報管理の問題を補ってきた
こうした情報管理の問題がありながらも、これまでは担当者の経験や知識によって業務を進めることができました。「正しいファイルはこのフォルダにある」「最新版は○○さんに聞けば分かる」「この画像は古いので使わない」「商品情報はこのExcelが正しい」といったように、システム上では管理されていない情報を、人の記憶や判断によって補ってきた企業も少なくありません。
しかし、AIが企業データを直接参照し、さまざまな業務に活用するようになると、人の経験や暗黙知による補完を前提とした情報管理では対応が難しくなります。 生成AI時代に重要なのは、これまで人が判断していた「どれが正しい情報なのか」を明確にし、必要な情報を適切に参照・活用できる状態をつくることです。
では、AI活用に適した企業データとは、具体的にどのような状態なのでしょうか。次章では、AIが正確な情報を参照・活用するための「正しい情報源」をつくる5つのポイントについて解説します。
3. AI活用に適した「正しい情報源」をつくる5つのポイント
AIが企業データを正確に参照・活用するためには、単にデータを一か所に集めるだけでは十分ではありません。どれが最新で正しい情報なのかが明確になっていること、必要な情報を見つけられること、関連する情報が適切に紐づいていることなど、AIが活用しやすい状態に整えておく必要があります。
ここでは、AI活用に適した「正しい情報源」をつくるために、企業が見直しておきたい5つのポイントを紹介します。
3-1. 必要なデータ・コンテンツを集約する
まず重要なのが、企業内に散在しているデータやコンテンツを集約し、情報の所在を明確にすることです。画像・動画・文書・制作データ・商品情報などが複数のシステムやストレージに分散していると、必要な情報を探すことが難しくなるだけでなく、同じデータが複数存在する原因にもなります。すべてのデータを物理的に一か所へ移すことだけが集約ではありません。重要なのは、必要な情報がどこにあり、どの情報を参照すべきなのかが明確になっている状態をつくることです。
3-2. 正確で最新の状態を維持する
データを集約しても、古い情報や作業途中のデータが混在していては「正しい情報源」として十分とはいえません。どれが最新版・正式版なのかを明確にし、情報が更新された際にも最新の状態を維持できる仕組みが必要です。特に、商品情報や価格、スペック、販促物、ブランド素材など、更新が発生する情報については、古い情報を誤って利用しないための管理が重要になります。AIに企業データを活用させる場合にも、正確性や最新性を維持できる環境が前提となります。
3-3. 必要な情報を見つけられる状態にする
大量のデータを保有していても、必要な情報をすぐに見つけられなければ十分に活用できません。ファイル名やフォルダ階層だけに依存するのではなく、商品名、カテゴリー、制作時期、用途など、データの内容や属性を示す情報を付与し、検索しやすい状態にしておくことが重要です。こうした「データについての情報」をメタデータと呼びます。メタデータを適切に整備することで、人が情報を探しやすくなるだけでなく、AIや外部システムが必要な情報を識別・活用するための基盤にもなります。
3-4. 関連する情報を紐づける
企業が保有する情報は、それぞれが独立しているとは限りません。例えば、ひとつの商品には、商品名やスペック、SKUなどの商品情報に加えて、商品画像、動画、カタログ、取扱説明書など、さまざまなコンテンツが関連しています。こうした情報を関連付けて管理することで、「この商品に関連する最新の商品情報と承認済みの画像」といった単位で情報を活用しやすくなります。AI活用を考える場合にも、個々のデータを管理するだけでなく、情報同士の関係性を明確にしておくことが重要です。
3-5. 権限や利用条件を適切に管理する
「正しい情報」であっても、すべての情報を誰でも自由に利用できるとは限りません。社内限定の資料や公開前の商品情報、利用期限が設定された画像など、利用者や用途に応じて適切に管理する必要があります。そのため、アクセス権限だけでなく、承認状態や利用期限、利用条件なども含めて管理し、「誰が、どの情報を、どのような条件で利用できるのか」を明確にすることが重要です。AIに企業データを活用させる際にも、情報の正確性だけでなく、こうしたガバナンスを考慮した情報管理が求められます。
以上の5つを整えることで、企業に蓄積されたデータやコンテンツを、単に「保管されているデータ」から、人にもAIにも活用しやすい「情報資産」へと変えていくことができます。そして、企業が保有するデータの中でも、画像・動画・制作データなどの「コンテンツ」と、商品名・スペックなどの「商品情報」を体系的に管理する仕組みとして活用されているのが、DAM(デジタルアセット管理)とPIM(商品情報管理)です。次章では、DAM・PIMがどのような仕組みなのかを解説します。
4. 企業データ・コンテンツ管理に役立つDAM・PIMとは?
AI活用に適した「正しい情報源」を整えるためには、企業が保有するさまざまなデータやコンテンツを、その特性に合わせて適切に管理する必要があります。その中でも、画像・動画・制作データなどのコンテンツを管理する仕組みがDAM(Digital Asset Management)、商品名やスペックなどの商品情報を管理する仕組みがPIM(Product Information Management)です。
DAM・PIMは、もともとAIのためだけに利用する仕組みではありません。企業における情報の一元管理や検索・共有、コンテンツ制作、EC・Webサイトなどへの情報展開を効率化するために活用されてきました。こうした情報管理の基盤を整えることが、生成AI時代には、AIが企業データを活用していくための「正しい情報源」を整えることにもつながります。
4-1. DAM(デジタルアセット管理)とは
DAMとは、企業が保有する画像・動画・音声・文書・Adobeなどの制作データをはじめとしたデジタルコンテンツを一元的に管理・活用するための仕組みです。単にファイルを保管するだけでなく、メタデータを付与して検索しやすくしたり、バージョンや承認状態、アクセス権限、利用条件などを管理したりすることで、必要なコンテンツを適切に活用できる環境を構築します。
「どれが最新の画像なのか分からない」「過去に制作したコンテンツを見つけられない」「利用してよい素材なのか判断できない」といった課題を解消し、企業に蓄積されたコンテンツを再利用・共有しやすい情報資産として管理できることがDAMの大きな役割です。
関連記事:DAM(デジタルアセット管理)とは?必要性や導入メリット・効果を解説
4-2. PIM(商品情報管理)とは
PIMとは、商品名、商品説明、価格、スペック、SKUなど、企業が保有するさまざまな商品情報を一元的に管理・活用するための仕組みです。部門や複数のシステムに分散しがちな商品情報を集約し、更新・管理することで、正確で一貫した商品情報を各種チャネルで活用できる環境を構築します。
商品情報は、自社ECサイトやECモール、Webサイト、カタログなど、さまざまな媒体やチャネルで利用されます。PIMによって商品情報の管理元を明確にすることで、情報の更新・確認にかかる負担を軽減するとともに、古い情報や誤った情報が利用されるリスクを抑えることにつながります。
関連記事:デジタル時代の商品情報管理とは?PIMとオムニチャネル戦略の重要性
4-3. DAMとPIMを組み合わせることで「情報」と「コンテンツ」をつなぐ
DAMとPIMは、それぞれ異なる種類の企業データを管理しますが、両者を組み合わせることで、商品情報と、それに関連する画像・動画・制作データなどを紐づけて管理できるようになります。例えば、ある商品に対して、最新の商品名・スペック・SKUと、承認済みの商品画像や動画、カタログなどを関連付けて管理できれば、必要な情報とコンテンツをセットで活用しやすくなります。VPJでも、PIMとDAMを連携させ、商品情報と商品画像・動画などを関連付けて管理する考え方を紹介しています。
これはECやWebサイト、販促物などへの情報展開を効率化するだけでなく、AIに企業データを活用させる際にも、「何の商品なのか」「どの情報やコンテンツが関連しているのか」「どれが最新・正式なのか」が明確な情報基盤をつくることにつながります。
このように、DAM・PIMによって企業データを体系的に管理することで、企業に蓄積された情報を単に「保存しておくもの」から、さまざまな業務で活用できる「情報資産」へと変えていくことができます。
次章では、こうして整備された企業データと生成AIがつながることで、実際の業務がどのように変わる可能性があるのかを具体的に見ていきます。
5. 生成AIと企業データがつながると何ができる?
ここまで紹介してきたように、企業データやコンテンツを正確かつ体系的に管理することで、必要な情報を人が探して活用しやすくなるだけでなく、生成AIによる企業データ活用の可能性も広がります。
例えば、これまで担当者が複数のフォルダやシステムから情報を探し、正しいデータかどうかを確認してから行っていた業務を、生成AIに自然な言葉で指示し、必要な情報の検索・収集やコンテンツ制作などにつなげる活用が考えられます。
5-1. 必要なコンテンツを「探す」
企業には、過去に制作した画像や動画、広告、販促物、営業資料など、さまざまなコンテンツが蓄積されています。しかし、データ量が増えるほど、その中から目的に合ったコンテンツを見つけることは難しくなります。
企業データが適切に整理・管理されていれば、例えば「過去のキャンペーンから今回の企画に使えそうな素材を探して」といった自然な言葉による指示から、条件に合ったコンテンツを探すといった活用が考えられます。人がフォルダを一つずつ確認するのではなく、AIとの対話を入口として企業に蓄積されたコンテンツを活用できれば、過去の情報資産を再利用する機会も広がります。
5-2. 必要な情報とコンテンツを「集める」
実際の業務では、ひとつのデータだけで完結するとは限りません。例えばECサイトへ新商品を掲載する場合には、商品名やスペックなどの商品情報だけでなく、商品画像や動画など、複数の情報・コンテンツが必要になります。
DAMとPIMなどによって商品情報と関連するコンテンツが紐づけられていれば、「この商品の最新の商品情報と承認済みの画像を揃えて」といった指示をもとに、必要な情報をまとめて取得するといった活用が考えられます。人が複数のシステムを横断して情報を集める業務を効率化するうえでも、情報同士をあらかじめ関連付けて管理しておくことが重要になります。
5-3. 正しい企業データをもとにコンテンツを「作る」
さらに、企業データを検索・収集するだけでなく、それらを生成AIによるコンテンツ制作に活用することも考えられます。例えば、「最新の商品情報と承認済みの商品画像を使って、EC掲載用の商品紹介文を作成して」と指示し、管理されている情報をもとに原稿案を生成するといった使い方です。
商品紹介文だけでなく、営業資料の原稿、Webコンテンツ、SNS投稿文など、企業データをもとにさまざまなコンテンツを制作する可能性があります。企業が蓄積してきた情報を生成AIにつなげることで、AIを単なる文章生成ツールとして使うだけでなく、自社の情報資産を活用して業務を支援する存在へと広げていくことができます。
ただし、企業データを整備すればAIの出力が常に正しくなるわけではありません。生成AIの出力には誤りが含まれる可能性があるため、用途に応じた確認や承認は引き続き必要です。一方で、AIが参照する情報源を正確かつ適切に管理しておくことは、企業データをAIで活用するための重要な前提となります。
では、こうした企業データと生成AIを実際にどのようにつなげればよいのでしょうか。そこで注目されている仕組みのひとつが、MCP(Model Context Protocol)です。次章では、MCPが企業のAI活用においてどのような役割を担うのかを解説します。
6. MCPで広がる生成AIと企業データの連携
前章で紹介したように、企業が保有するデータやコンテンツを適切に整備することで、生成AIを活用できる可能性は大きく広がります。一方で、企業データを整理・管理するだけでは、生成AIがその情報を直接利用できるわけではありません。AIと企業のシステムやデータを適切につなぐ仕組みも必要になります。
そこで注目されているのが、MCP(Model Context Protocol)です。MCPは、生成AIと外部のシステムやデータソースを共通の方法で接続するためのオープンなプロトコルです。AIが外部にある情報や機能へアクセスするための共通ルールを設けることで、企業が保有するさまざまなデータやシステムとAIを連携しやすくする役割が期待されています。
6-1. MCPによってAIと企業システムをつなぐ
これまで生成AIと企業システムを連携する場合、それぞれのサービスやシステムに合わせて個別に接続方法を検討する必要がありました。MCPを活用することで、共通の仕組みを通じてAIとさまざまなシステムやデータソースを接続し、必要な情報や機能をAIから利用できる環境を構築しやすくなります。
例えば、DAMやPIMと生成AIを接続することで、「過去のキャンペーンから利用できる素材を探す」「最新の商品情報と関連する商品画像を取得する」といった処理を、AIとの対話を入口として実行する活用が考えられます。さらに、取得した企業データをもとに原稿案を作成するなど、前章で紹介した「探す」「集める」「作る」という一連の業務へ発展させることも可能になります。
6-2. MCPだけでは「正しい情報源」はつくれない
ただし、MCPによってAIと企業システムを接続すれば、それだけでAI活用が成功するわけではありません。MCPはあくまでAIと外部のシステムやデータを「つなぐ」ための仕組みであり、接続先にある情報そのものの正確性や最新性を担保するものではないためです。
例えば、接続先に古い商品情報や複数のバージョンのファイルが混在していれば、AIが利用できる情報の範囲が広がったとしても、「どれを参照すべきか」という問題は残ります。そのため、MCPによるAI連携を考えるうえでも、まずは企業データを集約し、正確で最新の状態に保ち、検索・関連付け・権限などを適切に管理しておくことが重要です。
つまり、生成AIによる企業データ活用では、「AIとデータをどうつなぐか」と「つなぐ先のデータをどう整えるか」の両方を考える必要があります。 MCPによってAIとの接続方法が広がるからこそ、その接続先となる企業の情報基盤の重要性も、これまで以上に高まっていくと考えられます。
次章では、こうした企業のコンテンツや商品情報を一元的に管理し、AI活用に適した情報基盤を整えるDAM・PIMソリューションとして、「CIERTO(シェルト)」をご紹介します。
7. 生成AI時代の企業データ・コンテンツ基盤「CIERTO」
ここまで紹介してきたように、生成AIで企業データを活用していくためには、AIとの接続方法だけでなく、その前提となるデータやコンテンツを正確かつ体系的に管理できる環境が重要です。
VPJが提供する「CIERTO(シェルト)」は、画像・動画・制作データなどのデジタルアセットを管理するDAMと、商品名・スペック・SKUなどの商品情報を管理するPIMを統合したソリューションです。企業に散在するコンテンツや商品情報を一元的に管理し、制作から配信・活用までを支援します。
7-1. CIERTOで「正しい情報源」を整える
本記事の「3. AI活用に適した『正しい情報源』をつくる5つのポイント」で紹介したように、企業データを活用しやすい状態にするためには、「集約する」「正確で最新に保つ」「見つけられる」「関連付ける」「適切に統制する」という視点が重要です。CIERTOでは、画像・動画・文書・制作データなどのコンテンツや商品情報を一元管理するとともに、検索、バージョン管理、期限管理、承認に関わる機能などを活用して、必要な情報を適切に管理・活用できる環境を構築できます。また、DAMとPIMを組み合わせることで、商品情報と関連する画像・動画などのコンテンツを紐づけて管理することも可能です。
こうした仕組みによって、これまで担当者が「どれが最新版なのか」「この画像は利用できるのか」「この商品に関連するコンテンツはどれか」と確認・判断していた情報を、より体系的に管理できるようになります。これまで人の経験や知識に依存していた情報管理を見直し、人にもAIにも活用しやすい「情報資産」へ変えていくことが、生成AI時代の情報基盤を考えるうえで重要になります。
7-2. 管理するだけでなく、さまざまな業務・チャネルで活用する
企業データを整備する目的は、情報を一か所に保管することだけではありません。CIERTOでは、管理しているコンテンツや商品情報を、ECサイトやWebサイトなどの外部システムと連携して活用することもできます。例えばPIMで管理する最新の商品情報と、DAMで管理する関連画像・動画を組み合わせ、各チャネルへの情報展開につなげることができます。
また、CIERTOではAIを活用した検索機能などの強化も進められています。企業が保有するコンテンツや商品情報を「蓄積する場所」としてだけではなく、必要な情報を見つけ、さまざまな業務で継続的に活用するための情報基盤として整えていくことができます。
生成AIの活用が進むこれからの企業では、「AIに何をさせるか」と同時に、「AIが活用する企業データをどのような状態にしておくか」という視点が、より重要になっていくと考えられます。
【CIERTOの公式製品ページはこちらです】CIERTOについて詳しく見る
次章では、本記事の内容を振り返りながら、生成AI活用に向けて企業がまず見直したいポイントを整理します。
8. まとめ|生成AI活用は「正しい情報源」の整備から
生成AIを業務で活用するうえでは、「どのAIを使うか」「どのようなプロンプトで指示するか」だけでなく、AIがどのような企業データを参照・活用するのかという視点も重要です。参照する情報が古い、誤っている、複数の場所に散在している状態では、AIの性能を十分に活かすことは難しくなります。
これまで企業では、「どれが最新版なのか」「どの情報を使うべきなのか」といった判断を、人の経験や知識によって補ってきたケースも少なくありません。しかし、AIが企業データを直接参照・活用する時代には、必要なデータを集約し、正確で最新の状態に保ち、必要な情報を見つけられる「正しい情報源」を整えることが、これまで以上に重要になります。
生成AIの活用を検討する際には、AIの導入だけを考えるのではなく、まずは「自社のデータやコンテンツは、AIが活用できる状態になっているか?」という視点から、現在の情報管理を見直してみてはいかがでしょうか。
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執筆者情報
ビジュアル・プロセッシング・ジャパン編集部
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