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校正作業の効率化のために本当に必要なやるべきこととは?

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昨今、マーケティングや販促担当者が制作するコンテンツは増加傾向にある一方、人的リソースは増やせず短期リリースが求められ、担当者の頭を悩ませています。この課題を解決するために、社内外の関係者と煩雑なやり取りも多く、ミスも発生しやすい校正業務の改善にとりかかる企業も多いかと思います。校正業務の効率化の為に、導入や検討している企業も多いオンライン校正ツールですが、本ブログでは、オンライン校正ツールのメリットとその限界、そして本当の業務効率化を実現し、生産性向上するために必要なこととは何かをご紹介いたします。

1. 昨今のコンテンツ制作をとりまく環境

スマートフォンなどのデバイスを持ち歩き、いつでも情報にアクセスできるようになった現在、デジタル媒体は人々にとって身近なものとなってます。 それに伴い企業の製品・サービスのプロモーション施策では、WebサイトやEC、SNS、動画などのデジタルコンテンツを使った企画は不可欠になっています。

<企業が制作するコンテンツの一例>

・WEBサイト/ECサイト
・広告バナー
・商品プロモーション動画
・パンフレット/チラシ
・マニュアル/カタログ
・雑誌、新聞広告
・広報誌/統合報告書
・帳票/約款

この状況のもとで販促/マーケティング部門は重大な課題に直面しています。 それは企業で制作するコンテンツの校正・承認プロセスの煩雑化です。そもそもこれらのコンテンツ制作には、マーケティング部門のほかにも製品・サービスの企画部門、製造部門、営業部門など様々な部門が関わっています。 また、実際の制作工程は外部の広告代理店や制作会社ともやり取りしながら進める必要があるでしょう。加えて、雑誌広告やWeb記事では、やり取りする代理店・制作会社が異なるケースも多くなっています。 このように社内外の多くの関係者が関わり制作進行するため、校正や承認のプロセスが煩雑化するのは仕方がないことであると言えるでしょう。その中で多くの企業がまず先に取り組むのがオンライン校正ツールの導入です。

2. 「オンライン校正」ツールを導入するメリット

オンライン校正は、従来のように紙を出力し赤字を記入するのではなく、オンライン上(クラウドなど)に置かれたひとつのファイルに対して関係者が同時に校正指示を行うことができるため、校正作業の効率化を図ることができます。あらゆる関係者の修正指示は一つのファイルに書き込むことができ、取りまとめや転記作業が不要になります。履歴管理も簡単なため、修正指示の行き違いや校正の出し戻しを最小限に抑えることができます。また、オンライン校正は、インターネットに接続できる環境があれば場所を問わずに作業ができる為、多様なワークスタイルに対応することが可能になります。この特徴によりオンライン校正では、「校正業務の範囲」において以下の様な課題を解決し、効率化を支援することができます。

<校正業務の課題>

・メール/電話での確認および連絡に手間がかかる
・関係者の回覧で校正が進むため時間がかかる
・関係者が多く取りまとめ作業や転記が大変
・手書きでの指示のため誤記誤読のミスが発生する
・校正紙出力費用がかさむ
・校正作業においてテレワークなど環境の多様化へ対応できていない

上記の課題は、オンライン校正ツールの導入で改善され、効率化を期待することができます。ただし、効率化が図れるのは部分的でコンテンツ制作全体でみると大きな生産性向上に繋がっていないのが現状です。

3. 本当の意味での効率化を図るには、「オンライン校正」だけでは不十分

実際に、多くの企業がオンライン校正ツールを導入していますが、【生産性が大きく向上した】とまでは言えない企業が多いようです。なぜなら、生産性の低下を招いている要素は、校正業務以外の制作プロセスに大量に散りばめられており、オンライン校正で解決できる課題は、氷山の一角にすぎないからです。
「プロジェクトマネジメント」と「スケジュールマネジメント」という観点でコンテンツ制作・承認プロセスを分析していくと課題の全貌が見えてきます。

まずプロジェクトマネジメントにおける課題を整理しましょう。

■ プロジェクトマネジメント業務における課題

コンテンツ制作におけるプロジェクトマネジメントは、制作するコンテンツごとに制作期間や関わる関係者、承認プロセスなど全てが大きく異なるのが最大の特徴です。このため、制作するコンテンツに合わせた適切なプロジェクトマネジメントが重要になります。多くの企業では、プロジェクト管理ツールとしてbacklogやSlackなどを導入し、制作コンテンツに関してはBOXなどのクラウドストレージを利用するケースが多く見受けられます。これらは一見、プロジェクトマネジメントが出来ていそうですが、進行している制作コンテンツの管理場所(BOXなどのクラウドストレージ)とプロジェクトマネジメントツール(backlogやSlack)が別々なことで、必要な情報が分断され、それにより業務にひずみが生じ生産性低下を引き起こす要因となります。コンテンツ制作におけるプロジェクトマネジメントにおいて、重要なポイントは、以下になります。

<プロジェクトマネジメントのポイント>

1 コンテンツごとに異なるプロジェクト期間や関係者を自由に登録し、設計できる。
2 段階承認や並列承認など複雑な承認プロセスに対応できる。
3 「コンテンツ」と「プロジェクト管理」がシステムを分断せず、ひとつのシステムで把握できる。
4 ワークフローを自動化する機能を備えている。
 (コラム記事 「ワークフローの自動化で業務改革!理想的なコンテンツ制作とは?」参考)
5 コンテンツ制作に必要な「校正機能」や「進捗管理機能」を有している。


コンテンツ制作という少しニッチな分野におけるプロジェクトマネジメントでは、上記のような要件を満たしているかどうかが重要で、これらの要件を満たすことで飛躍的に生産性を向上し、理想的なコンテンツ制作ワークフローを実現することが可能です。

■ スケジュールマネジメントにおける課題

コンテンツ制作では社内外の様々な関係者とのコラボレーションが必要になります。デザイン、校正、修正、承認など各工程ごとに複数の関係者が介在し、工程が複雑に絡み合うことで、そのコミュニケーションはこれ以上ないほど煩雑になる傾向があります。
ここで重要になるのが「スケジュールマネジメント」です。多くの人が関わるからこそ、各々のタスクマネジメントや進捗管理、締切に対するアラート/リマインドなど、こまめなスケジュールマネジメントが重要となります。

<現状のスケジュールマネジメントの課題>

・TODOがチャットやメールに埋もれて把握できない。
・現時点の工程がどこなのか分からず、各タスクの締切も見える化できていない。
・進行していく中で、変更していくスケジュールが把握できていない。
・確認者が忙しく、納期管理/リマインドが大変。
・誰にも見られていないため、締切ギリギリまで対応しない甘えがでる。
上記は、一部の課題に過ぎずコンテンツ制作におけるスケジュール面での課題は数多く存在しています。
コンテンツ制作のプロジェクト全体を俯瞰し、その中に存在している「アナログな業務」「属人的な業務」からの脱却を図ることが必要不可欠で、「オンライン校正ツール」の導入やbacklogなどの「プロジェクト管理ツール」の導入は、全体の中の部分最適に過ぎないのが結論です。

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